墓石を飾る、石材ではない材料(マテリアル)~ガラス編~

深川・北空知、旭川を中心に、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、マル安三上石材の三上です。今回は、お墓に使用する石材以外の材料をご紹介いたします。まずは、アートガラスやステンドグラスなど、ガラスを使用したお墓です^^

 

【墓石を飾る、石材ではない材料(マテリアル)~ガラス編~】

 

お墓を建てる時に、施主様と打合せする中では、納骨しようとする故人様の思い出に触れることが多々あります。そういう時、その想いのエピソードを何とか何かしらのカタチで表現できないものかと考えていくのも、石屋さんからの気持ちや心得と思っております。

ただ、時には石材という材料では細部を表現していくことができない場合もあります。そうした場合は、別の材料(マテリアル)を使用することで表現したりします。様々な表現方法がありますが、中でも今回は、ガラスの施工例をご紹介したいと思います!

 

こちらは、「ジュエル」という墓石専用のアートガラスを使用したお墓です。ご両親お2人のためのお墓で、中央の丸い石のプレートには施主様である娘さんが描かれた「夢」(「ありがとう」)の文字があります。その後ろには、左右の柱を繋ぐように青く彩られたガラスが輝いています。共通のご趣味だったというお花が左右の柱の下にそれぞれ彫刻され、それを繋ぐ青いガラスは、お父様とお母様、お二人の絆を表現しています。

 

こちらは以前のブログでもご紹介した、深川市の一已墓地にあるお墓です。お墓全体をイタリアのビアンコカラーラという大理石で製作しました。下の写真は、お墓中央にある納骨スペース天面の納骨蓋に使用した「ジュエル」です。直径30cm、厚さは3cmほどあります。こちらのお墓はお客様からのご依頼で、「愛」をテーマとしたお墓でした。納骨室は通常、密閉されて光が入ることはありませんが、このアートガラスを入れることで、日中は日差しを感じ、夜は星空を楽しむことができ、亡くなったご主人様への「愛」を感じるお墓になりました。

 

こちらはお墓の門壁に使用したステンドグラスです。花がデザインされたアート性の高いものです。花がお好きだった故人様のため、石で花を彫刻するのも一案ですが、お店で展示していたものを施主様に気に入っていただけました。

 

こちらも同様のステンドグラスです。亡くなられた方がバラが大好きだったそうで、「ぜひこれを」とご希望でした。石で彫刻したものもきれいですが、ガラスは光の当たり方によって輝きや色合い等も異なり、様々な表情が見られることも魅力です。

 

こちらも入り口門壁に使用したステンドグラスです。製作者のイメージでは、風や空をイメージしたものでしたが、亡くなった娘さんがされていたバレーボールのボールに似ていると、ボールに見立ててここに取り付けました。シンプルなデザインですが多彩な色合いで、爽やかな明るい印象です。

 

ご覧いただいたように、アートガラスやステンドグラスは、デザインや見た目のきれいさのみが理由でお墓に採り入れられているわけではありません。ひとつひとつ見ていくと、それぞれに物語があり、亡くなった方のお好きだったものを添えるほか、絆を表現したり、光を採り込んだり、石と組み合わせた様々な使い方で、お墓やご家族への想いを形にしてお墓全体を盛り立ててくれる、重要な表現方法のひとつとなっています。 ただ、ガラスを使用したお墓はまだまだ一般的とは言えませんし、お客様がご自分でその表現方法を考えるのは難しいことです。弊社では、これまで多様な表現方法で、故人様への想いやエピソードを形で表現するお手伝いをしてまいりました。今回の施工例をご覧いただいて、「こんなお墓を建てたい!」とご希望の際は、どうぞお気軽にお声かけください。

 

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