凍害で石がはがれてしまった門柱の修復工事。秩父別町のお寺様

深川・北空知、旭川を中心に、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、マル安三上石材の三上です。秩父別町のお寺様にて、入り口門柱の修復をご依頼いただきましたので、その様子をご紹介いたします。

 

秩父別町 寺院の入り口門柱の修復

 

お寺のご住職様から、「門柱の修復をしてほしい」とご連絡をいただきました。さっそく現地へ確認に向かいます。

 

確認にうかがうと、左側の門柱は銘板がはがれ落ちてしまっていました。この門柱は、施工されてから47年が経っていました。当時はセメントで石を接着していましたが、年々目地の隙間が広がりはじめてそこから浸水してしまい、凍害によって膨張、これを繰り返してとうとう銘板もはがれ落ちる状況になってしまったようです。入り口門柱はお寺の顔でもあるということで、早々に修復することをご希望でした。

 

目地の隙間を檀家の方々で何とか修復しようとされていたそうなのですが、やはり完全には難しかったようです。よく確認すると、石と石との目地がはがれ、石自体が土台のコンクリートから2cm以上も離れてしまっていました。ただ、かろうじて今の段階で石材をうまくはがせれば、石を活かして十分きれいに貼り直すことができると判断しました。今の雰囲気を壊すことなく、費用も抑えることができます。

 

工事開始です。まずは、貼ってある石を一枚ずつ慎重に取り外しました。土台のコンクリートは、このようにボロボロになっていました。周りに落ちているのは、はがれてしまったコンクリートのかけらです。

 

土台の表面は想像以上に劣化していましたので、はがれている箇所ははつり取りました。その後、ボンドを混ぜた左官を施し、しっかりと土台下地を固めたところです。ボンドを混ぜたものであれば、付着の良いコンクリートにすることができます。すべて作り直すこともできますが、利用可能と判断したものはできるだけ利用しました。

 

いよいよ板石を貼っていきます。今回は、モルタルではなく石専用のボンドを使用して貼ります。

 

石貼りをすすめています。貼ってあった石を再利用するため、はがす前にそれぞれ位置が分かるよう番号を振っておき、元のように貼り付けていきました。

 

今回は、石貼りの修復以外にも汚れを落とすクリーニングも行いました。印の白いものは「エフロ」といって、セメントが溶けて石灰化したものです。隙間から流れ出てきてしまっていました。この汚れも除去します。

 

専用の薬品でエフロを溶かして、丁寧にブラシでこすってきれいにします。

 

石貼り・クリーニングが完了です!

今回はシリコンで目地を打ちました。また写真では分かりませんが、万一水が入っても抜けるように水抜きも設置しました。

 

右側の門柱です。石貼りを終えて、汚れも除去してすっきりしています。これで心配しておられた檀家の皆様にも安心していただけますね^^

 

ご住職様には大変喜んでいただけました。お盆前に作業を終えることができたことも、とても安心していただけたようです。お参りに来られる方々にも、きれいになった門柱を見て安心していただけたと思います。今後もお寺様やお参りになる皆様のお役に立てることがございましたら、どうぞお気軽にお声かけくださいませ。

北国特有の現象である凍害は、お墓だけでなくこうした石の建造物にももちろん起こる現象です。それでも、施工から50年近く経ってこうして修復することで使い続けられるというのは、石の持つ良さのひとつかもしれません。ずっと昔の石も、現代の技術でしっかりと施工することで、これまでよりももっと長い将来まで残すことができるのです。弊社では、こうした石やその他の素材も、活かせるものは極力活かすことを心掛けています。必要な技術がなければ難しいところもありますので、これまで培ったものに加え、日々進歩する施工技術も採り入れながら、今後も次の世代まで安心して受け継げるような工事を続けてまいります。