慰霊碑に設置する「白い象」を、大理石の王様、イタリア産ビアンコカラーラで製作しました

深川・北空知、旭川を中心に、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、マル安三上石材の三上です。慰霊碑に設置する「白い象」を製作いたしましたので、ご紹介します!

 

「白い象」を製作しています!!

 

昨年末から、お寺様からのご依頼で、ペット専用の慰霊碑を加工・施工・建立をさせていただいております。4月末までにはすべてが完了いたしますが、今回その碑の上にのる「白い象」を製作いたしました!

 

彫刻前の原石です。材料は、イタリアで採れるビアンコカラーラという真っ白い大理石です。俗に、大理石の王様ともいわれています。ダビデ像の彫刻にも使われている有名な石です。白さが引き立つ美しさで、御影石製の慰霊碑のアクセントにもなると思って選びました。なぜ、「象」を白い石で製作するかというと、お釈迦様の誕生日を祝う行事「花まつり」の中で登場してくるのが「白い象」だからです。

 

切断しています。サイズは横60cm、高さ40cm、厚み30cmに切り出し、石に象の図柄を描き、不要なところを徐々に切り落とします。今回は、息子で4代目の雄太郎が彫刻をします。彫刻の方法については人それぞれだと思いますが、4代目はこの方法で進めています。

 

縦横と上下、全6面に図柄が描いてあります。
4代目の雄太郎は、日本の石材の三大産地と呼ばれる愛知県岡崎市で4年間修業させていただいた経験があり、三上石材のメインキャラクターである「ろくちゃん」をはじめ、様々なものを製作しています。

 

機械で大まかに切り落としました。ここから少しずつ細かく加工していきます。

 

ずいぶん丸みが出てきました。少しずつカッターで削りながら進めます。

 

加工中作業の様子です。擦って少しずつ削り、表面をなめらかにしています。こうして見ると、なかなかの大きさがあることが分かりますね。加工のポイントは、顔部分と全体の曲線のやわらかさ、優しさをいかに表現するかです。

 

ノミで細かいところを調整しています。キバの付け根部分を調整しています。

 

かなり加工が進み、だいたいの成型が終わりました。顔のあたりは輪郭がほとんど出来上がっています。あとは、背中や全体をもっとなめらかに、目の細かい砥石を使って細かく調整していきます。

 

完成です!

全体になめらかな仕上がりですが、耳やキバの部分など、部分的には少しガサガサした質感を残したところもあり、抑揚をつけて表現しています。どことなく神秘的で、優しい雰囲気がありますね。素晴らしい仕上がりで、お寺様にも喜んでいただけると思います。

お墓作りにおいては、加工の際丁寧に行うことはもちろんですが、お客様のためにもコスト面を考えて行う必要があります。ただ、こうした彫刻の場合は、コストばかりを追求してはいいものができません。もちろん全く考えないわけではありませんが、一生といわず後世まで残るこうした彫刻は、真心を込めて丁寧に、いいものを作ることを一番に考えています。そうして自信をもってお客様にお渡しできるものを作ることで、お客様にも喜んでいただくことができると思います。

今回完成した「白い象」は、近いうちに慰霊碑に設置させていただく予定です。そのときはまたご紹介したいと思います^^

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